あきる歯科ブログ

奥歯も保険で白い歯が作れるようになりました。

こんにちは、あきる歯科の濱窪です。

おととしの保険の改正から前から4番目、5番目の歯が保険で硬くて白い歯が作れるようになりました。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、CAD/CAM冠よばれているハイブリッドレジンのブロックを機械で削りだした被せ物です。



CAD・CAM冠 




従来のプラスティックの歯より均一な素材を削ってつくる事で、強度が上がり割れにくくなったことが特徴です。
しかし、強度が向上したのと引き換えに、構成成分である「多官能性メタクリレートレジンがセメントとほとんど接着しない事、割れにくくなった理由として弾性が向上しているため、たわむことにより外れやすいという欠点が指摘されています。

当院でも、実際この2年で割れた方は0人ですがおひとり外れてきた方がいらっしゃいますが、奥歯を白く作れるというメリットは大きいため、
脱離と破折の可能性をお話しして了解していただいた方に作製しています。

 歯科の用語はわかりにくいですが、このCAD/CAM冠はハイブリッドセラミックではないのか?という問い合わせがありました。
これについてもこの機会に解説しておきます。

虫歯などを治す樹脂(プラスティック)の事をコンポジットレジンと言います。このコンポジットレジンは強度や接着性を高めるために、無機フィラーと呼ばれる、シリカやケイ酸塩ガラスなどの細かい粒子が入っています。

通常ハイブリッドセラミック冠と呼ばれるものは、このフィラー含有量が90%を超えるエステニア、グラディア等のセラミックに近い材質のコンポジットレジ ンで作ったものです。しかし、ハイブリッドセラミックという言葉には厳密な定義がないため、フィラーの含有量が多く強度が高いコンポジットレジンという解 釈であれば、フィラー含有量60%以上が条件となっているCAD/CAM冠もハイブリッドセラミックの一つということになります。 

しかし、臨床導入されてまだ、2年のため強度や変色についての見解が出ていない事、従来の金属フレームにハイブリッドセラミックをくっつけて作った物と作 成法、フィラー含有量が大幅に違うことから、当院ではCAD/CAM冠をハイブリッドセラミックと呼称することはないと思います

アーカイブ 全て見る
HOMEへ