
こんにちは、あきる歯科院長の濱窪です。
前回に引き続いて、お子さんの口の中の菌にも係わるお話です。
虫歯の原因となるのは砂糖、しょ糖、ブドウ糖です。
ミュータンス菌(いわゆる虫歯菌)は砂糖を餌に酸を出し、これによって虫歯ができるため、
飲料に砂糖を含むものは野菜100%や果汁100%であっても避けるべき物になります。
間食(3食以外で糖分を含む物を口に入れること)が1日2回までが推奨と言うことを考えると、
砂糖を含んだ飲み物がある場合あっという間に間食の回数が増えてしまうからです。
したがって、飲み物に関しては水かお茶が推奨になります。
ただし、牛乳に含まれる乳糖は残留しにくいためそれほど気にしなくてもいいと言われています。
さて、母乳も乳糖を含む飲み物になります。
乳糖はビフィズス菌と結びついて酢酸を産生し、虫歯の進行を促進します。
赤ちゃんにはまだ虫歯はないので、虫歯の進行を促進する作用があろうが問題なく、また
母乳の場合、ミルクなどより免疫力と、口の吸う力の獲得などの意義が多いと考えられます、
実際、生後6ヶ月までは母乳のほうが虫歯予防効果が高く、1歳を超えると母乳のほうが虫歯になりやすいという研究があります。低年齢のときは免疫力の恩恵が大きく、1歳を超えると離乳食などで砂糖が入ってくるため、虫歯を促進しやすくなるためと考えられます。
母乳が難しい方もいるとは思いますので、絶対に母乳でそだてた方がいいというわけではありません。
どちらか選択できるのであれば、参考にしていただければ幸いです。