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乳幼児の歯科治療について
保護者の方へのお願い
子供たちにとって、歯医者は恐怖の場所です。見知らぬ大人に無理やりよくわからないことをされる時間。怖くないわけがありません。
これが大丈夫になる(治療なんだから仕方ないと納得できるようになる)のは大体6歳前後、治療が必要となるのは早いと3~4歳からなのでずいぶん先の話になります。
お子さんたちは、歯医者で怖い思いをするほど治療を嫌がります。嫌だから暴れてきちんと治療ができずに悪化していく。
こうならないためには、最初の歯医者のイメージをいかに楽しいものにするかと、虫歯ができる前に簡単にできる予防をしていくこと、が重要になります。
実際に定期的に健診や予防処置を受けているお子さんたちは、大幅に虫歯が少なく医療費がかからないというデータも出ています。
このため、当院では、初めてや歯医者に慣れていないお子さんの治療の場合にはユニットに座る、機械に触る、お口の中で水を出すなどをして徐々に慣れてもらい本人が自分でお口を見せてくれるまで無理に治療しないようにしています。
お兄さんやお姉さん、お母さんが見本を見せてくれれば頑張ってできる子もいますし、座るだけでお口はあけてくれない子もいます。
いろいろなお子さんがいますが保護者の方もあせらず、お子さんのペースに合わせてあげてください。
みんな最後には自分で治療をうけられるようになります。
そして、ここまでくれば、予防や歯磨きで、通常よりはるかに虫歯になりにくい状態を保つことが可能になります。
時間はかかることが多いですが、将来のことを考えて長い目で見守ってあげてください。
乳歯がまだ生えていない頃(生後6ヶ月頃まで)
生まれてすぐの赤ちゃんの口の中には、むし歯菌はいません。同じスプーンを使ったり、食事を取り分けたり、キスをする際に、両親から唾液を介して感染するといわれています。
このとき、両親のむし歯菌が少ないほどその子どもへの感染は少なくなるといわれています。
さらに、感染する時期が遅いほどむし歯になりにくいという報告があります。
両親が口移しの危険性についての知識を持つとともに歯磨きやむし歯の治療を行い自身のむし歯菌を減らしておくことが大切です。
前歯の乳歯が生えてきたら(生後7ヶ月頃~1年頃まで)
歯みがきは口の中の健康を保つためにはとても重要なことです。赤ちゃんによって個人差はありますが次のことを目安にして下さい。
下の前歯が生えたら、授乳や離乳食のあとに人肌のお湯に浸したガーゼなどでていねいに歯のまわりを拭くことから始めましょう。
歯が生える前からお母さんが指で歯ぐきをさわるなどして、口のなかに指を入れることに慣れさせておくと歯磨きを嫌がりにくいです。
なんでも口の中に入れるようになったら、おもちゃのかわりに乳児用歯ブラシを持たせてみましょう。
乳臼歯が生えてきたら(生後1年頃~)
上下6本生える1~2歳ごろには、膝の上に寝かせて小さなやわらかい歯ブラシでみがいてあげましょう。歯みがき剤は必要ありません。特に前歯の唇側やすき間、奥歯のかみ合わせ部分はていねいに。
乳歯が生えそろう2~3歳ごろは大人のマネをしたがるので、歯ブラシを持たせて自分でみがかせます。
大人がお手本を見せて一緒にみがくと理想的です。
3~4歳を過ぎるとなんでも自分でしたがりますので、正しいみがき方を練習させます。
歯ブラシの持ち方も教えてあげてください。
ただし、完全に一人でみがけるようになるまでは、お母さんやお父さんの仕上げみがき・点検みがきを忘れずにしてください。
*1歳半で100人に3人程度が虫歯にかかるといわれています。ぶくぶくができるようになればフッ素入りの歯磨き粉を使用し、ヘッドの小さい子供用の歯磨きで仕上げ磨きをしてあげてください。