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あきる歯科ブログ 2025年11月

歯科医師が教える正しい歯磨き

こんにちは、あきる歯科院長の濱窪です。

 「歯磨きの方法について」、これは医院でもSNS等でもは本当に良く受ける質問なのですが、歯科医院ではそれぞれの患者さんに合わせたアドバイスを行っています。

 「力が入りすぎて歯茎に傷がついているいるので気をつけましょう」「歯の付け根にあたっていないので注意しましょう」「歯茎が下がって歯の間に食べ物がつまりやすくなっているので歯間ブラシを使いましょう」「時間が短すぎるので歯磨きの時間を増やしましょう」など、患者さんそれぞれで気をつけてほしいところが違うので、本来はかかりつけの歯科医院で自分にあった歯磨きの仕方、注意した方がいい所について聞いてもらうのが一番です。
 手に力が入らない高齢の方にはグリップ付きの歯ブラシがいいこともありますし、小児で口が小さいならヘッドが小さい歯ブラシがおすすめになるように、
お肌のケアや筋トレの方法なんかと同じで、個人の適正や体質を考えなければならないので、「これがベスト!」とか「実はこれをやれば虫歯にならないマル秘情報」
みたいなモノはありません。(時々SNS等でみかけますがほとんどがステマです)

 ただ、ある程度この方法が推奨であるというモノは存在します。

 以前のブログ(虫歯予防の現在 その2 | あきる歯科ブログ | あきる野市の歯医者あきる歯科|インプラント・矯正・歯科用CT設置)でも書きましたが、
①虫歯の予防の効果がある薬剤は現在フッ素だけ
②歯の溝はブラシの毛先よりも細いため、ブラシで汚れは取りきれない
③甘い物を食べたことは歯磨きで帳消しにならない(食物摂取で発生した酸は歯磨きではなくならない)

ため、
フッ素入りは磨き粉を使用して、口の中にフッ素の成分が残る様に歯磨きした後にお口をゆすがず、間食の頻度を控え、できれば口腔内に残りにくい果物やおにぎりなどお菓子・ジュース以外のモノ摂取する
事が重要になります。

 後半は歯磨きではないですが、前半に関してはイエテボリ法歯磨きとして結構紹介されているので目にした事がある方も多いと思います。  
 先日、小学生の患者さんにイエテボリ法のことを説明していたら、
「知ってる、ペットボトルの蓋くらいの量でゆすぐだけなんだよね!」
といわれて感動してしまいました。

さて、イエテボリ法ですが、6歳以上であれば

 (1) 歯ブラシに2cmのフッ素入り歯磨剤(1000~1450ppm)をつける
 (2) 歯磨剤を歯面全体に広げる
 (3) 2分間ブラッシングをする
 (4) 泡だったままの状態を保持する
 (5) 10mlの水を含む(ペットボトルのキャップくらい、またはコップに指1本の幅くらいの量の水。泡は吐き出さない)
 (6) 30秒間そのまま洗口する
 (7) 吐き出したあと水でゆすがない
 (8) そのあと2時間何も食べない

と、いうものになります。
是非、皆さんこの磨き方で歯磨きをしてみて下さい。




現代の予防 その3 企業は健康に留意しない 

こんにちは、あきる歯科院長の濱窪です。

 今回も予防のお話。
 前回まで虫歯の原因は3食以外での間食に含まれる砂糖、嗜好品としての遊離糖が原因とお話ししましたが、
これを減らすことは難しいです。

 たばこやお酒もそうですが、営利企業は自社の製品を売るために広告や宣伝で大金を使って
プロモーションを行います。ソレが健康に関してよくないことであっても、
企業は法制内であれば斟酌しません。
 結果、歯科医師会や医師会、各種学会等の本職で働きながら運営される団体で気づいた人たちが、
草の根的な活動で疑義を呈することになるケースも多くあります。

 たとえば、厚生省でさえ、「砂糖は虫歯の直接の原因ではない」という文言を発言しています。
砂糖を取り込んだ細菌の出す酸で溶けるのが原因なので、直接の原因でないと言えば嘘ではないかもしれませんが、
間接的には原因も原因の根本な訳です。歯科医師でこの文言に違和感を感じない人はいないと思いますが、
清涼飲料、お菓子、ケーキ、外食、いろいろな業界からの「砂糖を摂取は控えた方がいい」という発言をしてほしくない
圧力を感じました・・・。

実際に商品として発売された物としては、国内で


・1歳からのからのカルピス
・お休みポカリ
・赤ちゃん用ポカリスエット
・赤ちゃんヤクルト

等があります。いくつかは情報が出てしばらくして歯科医師の署名などで販売が中止されましたが、
熱中症対策や水分補給を建前に清涼飲料を販売しようという意欲にそら恐ろしくなります。
どう考えたって、歯にいいことはないですし、熱中症対策ならこんなに当分は必要ないです。

 


 アメリカ小児学会では、はっきりと、1歳未満はジュースのメリットは0であり取る必要はないことを明言していますし、
国際法に学会では2歳までは禁忌となっています。
 赤ちゃんポカリやヤクルト、1歳からのカルピスなど論外なわけですね。

 スポーツドリンクに関しても同様に、アメリカ小児学会はスポーツドリンクのメリットは0であり、アスリート以外は摂取する必要がないと明言しています。摂取してもいい目安はカロリーと水分を摂取したい負荷の高い運動をする場合のみです。通常の運動であれば水で十分。脱水対策ならば経口補水液(OS1など)ガス衣装になります。

 スポーツドリンクは経口補水液の3倍の糖分がはいっているため、糖分の過剰摂取になってしまうこと、部活中などの頻回の摂取で虫歯のリスクが跳ね上がること等がリスクなのですが、未だに運動部やスポーツクラブで指導者が推奨している場合があります。 

 ミネラル摂取ならお茶に少量の塩分、または経口補水液を推奨したいところなのですが、塩麦茶よりも経口補水液よりもスポーツドリンクがおいしいこと、指導者からも推奨があることなどからなかなか減らないのが現状です。

 企業のスポーツした後の、スポーツドリンク!というCMが浸透しているのもこの一旦を担っているのですが、歯科医師会や予防学会の啓蒙活動が足りないのもあるのでしょう。なかなか頭の痛いところではあります。


日本ヘルスケア学会に参加してきました

こんにちは、あきる歯科院長の濱窪です。

連休は友人が主催を務めるヘルスケア学会の催しに参加してきました。


予防への取り組み方と、流れ、何を大事にするかなどの話が聞けて興味深い1日でした。



主催の大学同期の古市先生と。
同期が頑張っていると、僕も頑張らないとという気持ちになりますね。


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